アルコール依存症の父親を持つ息子の綴り

アルコール依存症の父の日常と家族の苦悩を記録として残します。父が亡くなるまでの全記録と、その後の思いを綴っています。

アルコール依存症は人を苛立たせるプロ

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アルコール依存症

イネイブラー 2009年9月23日

  • 500mlの缶ビール
  • 350mlの缶ビール
  • 焼酎1カップ

 

先日はこれだけの量のアルコールを買ってきて飲んだようです。普通に考えても多い量です。昨日は夜、寝る前にも飲んでいました。いつもは夕食前だけなのですが…。ところで、イネイブラーという言葉を知りました。

 

イネイブラー:

依存症者の依存行動を無意識のうちに助けている人。家族など,依存症者のケアをする周囲の人に多く見られる。依存症者の脅しに屈する,トラブルを肩代わりする,依存症者の感情を刺激する,問題を隠すなどの行為が逆効果となり,依存行動を助長してしまう。

 

うちの家族も典型的な「アルコール依存症家族」なのでしょうね。

 

余計なお世話 2009年10月2日

父は今、2勤の勤務なので殆ど顔を合せることがありません。朝、父の部屋の前を通ると酒臭いのが気になるくらいで、落ち着いた生活を送っています。母も特になにも言わないので落ち着いているのでしょう。ある日、

 

「ノンアルコールのビールなら大丈夫でしょ。」

 

と母が私にノンアルコールビールを買ってきました。私は飲みたいとは一言も言っていないのにです。母にとっては気をきかせているつもりなのでしょうが、正直、余計なお世話です。

 

父に対してもずっとこんな感じだったのでしょう。必要以上に飲ませてしまう人が家にはいるのです。母は自覚していないようですが…。

 

節酒と苛立ち 2009年10月11日

いつまで今のような生活が続くのだろうと思います。節酒生活は退院直後から続いていますから、半年以上になります。飲酒量は、

 

退院直後は、週1回の缶ビール

最初の仕事が決まってからは、1日1本の缶ビール350ml

今の仕事になってからは、1日に缶ビール350ml+500ml

最近では、上記量+焼酎のワンカップ

 

と当然のように増えています。台所の私がいつも座る机の下に焼酎の空きビンが転がっていたこともありました。

 

父とは会話をすることもありませんし、無関心を装っています。しかし、それでも父の一挙一動にイラッとすることが多々あります。アルコール依存症は人を苛立たせるプロだとどこかのサイトで読んだことがありますが、まさにその通りだと思います。

 

足元フラフラの会長さん 2009年10月13日

今、父と一緒に仕事をしているという断酒会の会長さんは毎日、酒を飲み、会社にも足元フラフラ出来ているそうです。会社側も知っているらしく、以前は仕事をする前に必ず事務所に寄り飲んでいないかをチェックしていたらしいのですが、もはやそういう状況ではないようです。もちろん飲酒運転で会社まで来るのでしょう。足元フラフラでは仕事にもならないはずですが…。

 

そんな会長さんのことを父は家に帰り、母にバカにしたような感じで話すそうです。私から言わせれば、父も同類なんですけどね。よく人のことが言えるなぁなんて思ってます。

 

会長さんが反面教師になってくれればいいのですが、そんな感じでもないようです。「俺をいつまでもアル中扱いするな。」というのが父の言い分です。

 

2009年10月19日 本音と建前

うちの父は相変わらずの生活を送っていますので、また他の人の話になってしまいますが…母から聞いた話です。

 

母がスーパーマーケットに買い物に行った時に「どこかで見たことある人だな?」と思ってその人を見ていると、その人はビールの缶を2本持ち、レジに並んだそうです。そう、断酒会で見たことがある人だったのです。断酒会では、

 

「私は酒もギャンブルもタバコも好きだったが、酒は一切やめ、一日断酒で頑張っています。」

 

というようなことを言っているそうで…。みんな同じようなものなんだね、と母と話しました。

 

アルコール依存症なら、目の前に酒が並んでいれば飲みたくなってしまいますよね。余程の強い意志がないと断酒は難しいのでしょう。それか人生のどん底を見ない限りは立ち直れないのかもしれません。

 

それぞれの体調 2009年10月28日

最近、父は仕事が楽しいのだそうです。「今日は弁当作らなくていいからな。カップ麺でいい。あれ?今日は休みか?」といった具合です。


母はといえば、普通に生活はしているのですが、以前よりも体力が落ちているみたいです。口癖のように「疲れた。」とため息をつくことが多くなりました。友達との外出も3時間が限度だと言います。腹水も溜まり易くなり、今日も病院で抜いてもらったようです。


私も今日は体調を崩してしまい、会社を早退しました。インフルエンザの関係もあり、熱が37.5度を超えると自宅待機になります。季節の変わり目はいつもこうなので、インフルエンザではないと思うのですが…。

 

自分が体調を崩すと、母も毎日大変なんだろうなということを実感します。体調がいいのは父だけですね。

 

正月の心配 2009年11月01日

気が付けば、もう11月。あと2カ月もすれば、お正月ですね。お正月はアルコール依存症の家族にとっては最も心配な時期ではないでしょうか?

 

「正月くらい飲んだっていいじゃないか。」

 

と理由をつけては飲む人もいるのでしょう。私も今から、そのことを心配していました。が、どうやら、今の仕事は正月休みがないようなのです。しかも、年末から三が日にかけては1勤。今年は心配せずに済みそう(?)です。父も家族とずっと顔を突き合わせているよりも仕事に行った方が気が楽なのではないかと思います。

 

冷蔵庫の中の缶ビール 2009年11月10日

昨日は冷蔵庫の中にビールが入ってました。夜8時頃でしょうか。父が台所に行き、なにかガサガサとやっています。寝る前にも飲まなければいけないようです。仕事から帰ってきたときにも飲んでいますから、1日でビールや焼酎等を1~1.5lくらいは飲んでいるのではないでしょうか。

 

わたしの前では飲むことはありませんが、母や弟の前では当然のように飲むらしいのです。確実に飲酒量は増えています。わたしが実家にいなければ、飲むペースはもっと異常だったはずです。

 

でも、いつかはそんなことも関係なく、飲み続ける日がくるのでしょう。アルコール依存症ですから、飲んでいて普通に生活できるはずがありません。

 

母の病状と父の飲酒姿 2009年11月15日

母の事ですが、金曜日に吐き気を催し、病院へ行ったようです。

 

「一度、家族の方と一緒に話を聞いて頂いていたほうがいいですね。他の家族の方に病状の説明を聞いてないと責められたことがありまして…。ですので、しばらく家族の方にもお会いしていないですし、一応、説明をしておきたいと思います。」

 

弟に行ってもらうかもしれませんし、仕事の都合がつけば一緒に行くかもしれません。どんな話か気になるところです。


そして、父の話なのですが、ついに私の前でも飲むようになりました。私が風呂に入っている間に台所に座り、缶ビールを飲んでいるのです。私が風呂に入っていることは知っているはずですから、私のことなど気にせず飲んでいるのです。

 

気になるはずなら、自分の寝室に持ち込み飲むはずです。やはり飲んでいる姿を見ると、怒りがこみ上げてきます。できるだけ冷静を装うようにしていますが、あの姿を見るとやはり許すことができません。